
最近ではケーブルテレビ会社がインターネットサービスを提供しているケースをよくみかけますよね!
しかし光回線のインターネット(1Gbps~)が主流になる中で、「ケーブルテレビのインターネットって本当に大丈夫なの?」と思われる人も多いのではないでしょうか?
まずその答えは、「ケーブルテレビ回線を使ったサービスはインターネットに不向き(速度が遅い)」となります。
その上、料金も高くなってしまいがちで注意が必要です。
当ページではケーブルテレビ回線を使ったインターネットの仕組みや料金を解説し、ケーブルテレビのインターネットで迷っている人の疑問を全て解消していきます。
※2021年4月1日「総額表示」の義務付けに伴い、当ページの料金は税込みで記載しています。
ケーブルテレビのインターネットはこんな仕組み|速度が遅い理由とは?
ケーブルテレビのインターネットとは、ケーブルテレビ会社が所有するケーブルテレビ回線を使ったインターネットのことを指します。

ケーブルテレビ回線が導入されている物件で利用することが可能です。
しかし、今主流の光回線を使ったインターネットと比べると通信速度は遅くなる傾向にあります。
サービス | 最大速度 (下り) |
---|---|
ケーブルテレビ (CATV) |
~320Mbps ※ |
光回線 | 1Gbps~ (1,000Mbps) |
※大手ケーブルテレビ会社のJ:COMで提供されている速度を参考にしています。
ケーブルテレビのインターネットの速度が遅い仕組み
そもそもインターネットの速度は自宅に繋がるケーブル(回線)の品質によっておおよそ決まります。
ちなみに現在では、光回線ケーブル(光回線)が部屋まで繋がっていること(FTTH:1Gbps~)が主流です。
一方で、ケーブルテレビのインターネットでは途中から同軸ケーブルというものが使われるため、回線速度や品質が低下する傾向にあります。

ここからは、文章ではなく、
- ケーブルテレビ回線の仕組み
- 現在主流となっている光回線の仕組み
をイラストで確認していきましょう。
ケーブルテレビのインターネットの仕組み
参考:ケーブルテレビ会社(J:COM)のインターネット
ケーブルテレビのインターネット回線では、上記のような「光ハイブリッド方式」という仕組みが主に採用されています。
光ハイブリッド方式は、
- 光回線(光ケーブル)
└ インターネットで使われる線 - 同軸ケーブル
└ ケーブルテレビで使われる線
という2種類のケーブルを繋ぎ合わせて私たちの住まいへ、インターネットを運ぶ仕組みです。
ここで残念なポイントが、光ケーブルだけでなく、同軸ケーブルが途中から使用されているというところです。
同軸ケーブルは光ケーブルと比べて通信品質が低下する傾向にあるため、通信速度が遅くなったり、ノイズが入ることが多くなってしまいます。
そのためケーブルテレビのインターネット(光ハイブリッド方式)の通信速度は320Mbpsという限界を作ります。
次に、今主流の光インターネットの仕組みも確認しておきましょう。
今主流の光インターネットの仕組み
※光配線方式のイメージ画像
現在主流となっているドコモ光、ソフトバンク光などの光回線のインターネットでは主に「光配線方式」という仕組みが採用されています。
光配線方式では品質の高い光ケーブルのみが使われるため、回線速度は1Gbps~と非常に高速です。
つまりは…
ケーブルテレビのインターネットは回線の仕組みが原因で通信速度が遅くなってしまう傾向があります。
これは、ケーブルテレビ回線(同軸ケーブル)を使っている限りどうしようもないのです。
■ 補足
ケーブルテレビ会社の中には1Gbps以上のインターネットサービスを提供している場合がありますね。
しかし、それはケーブルテレビのインターネット(光ハイブリッド方式)というよりも、今主流の光回線サービス(光配線)と同じような仕組みを採用しています。
また、ケーブルテレビ会社ができる範囲には限界があり、
- 一戸建てにお住まいの人限定
- 限られたエリアのみへの提供
となる場合がほとんどです。
お住まいの地域のCATV会社で1Gbps以上の速度が用意されていても、必ずしも選べるわけではありませんので注意しておきましょう。
ケーブルテレビのインターネットを実際に使っている人の口コミ・評判は?

次に、実際にケーブルテレビのインターネットを契約している人の声を聞いてみましょう。
もー実家のケーブル回線どーにかしてーなー
クッソ遅い— mklv7575 (@mklv7575) August 3, 2021
職場のケーブル回線 0.67メガ。
遅いにも限度があるだろ— superピンチ (@ShouServer) July 11, 2021
家にネットあるけどCATVの超遅い回線だからWiFiも遅ぉい!
— マオリ@ラグマス中 (@maori_games) July 19, 2021
<
CATV君さあ…最近ネット回線くssssっそ遅いんだけど
Twitterの画像開くのに30秒かかるよ?なんなの?めちゃくそ高画質なの?
— 六億尾 (@rokuokuo) March 16, 2021
このように、
- 速度が遅い
- 回線が不安定
といった声が多く見られます。

利用用途にもよりますが、最大速度自体が遅いので仕方ないでしょう。

でも、ケーブルテレビのインターネットはそれなりに毎月の料金も安く使えるんじゃないの?
ケーブルテレビのインターネット料金は安い?ほかの料金と比較してみた。
実はケーブルテレビのインターネットでは、回線速度に応じて料金が変動する仕組みが主流となっています。

まずは、CATV会社のインターネット料金を確認していきましょう。
ケーブルテレビ会社のインターネット料金
ケーブルテレビのインターネットを契約した際にかかる料金の例を見ていきましょう。
選べる速度 | 料金 |
---|---|
320M | 7,568円 |
選べる速度 | 料金 |
---|---|
120M | 3,850円 |
300M | 3,960円 |
選べる速度 | 料金 |
---|---|
6M | 2,607円 |
30M | 5,016円 |
120M | 5,522円 |
160M | 5,731円 |
選べる速度 | 料金 |
---|---|
10M | 3,630円 |
30M | 4,070円 |
100M | 4,400円 |
1G | 4,730円 |
※地域によって提供されているプラン・料金が異なります。
選べる速度 | 料金 |
---|---|
1M | 2,035円 |
4M | 2,640円 |
24M | 3,795円 |
160M | 5,940円 |

速度によって料金が変わるサービスがほとんどね!

はい。選ぶ速度が速くなればなるほど、料金も高くなる仕組みになっています。
この仕組みは、ケーブルテレビで契約するインターネット特有の料金体系となっています。
ケーブルテレビのインターネットは、自分が欲しい最大速度を選ぶことで、料金が決まるのです。

ふむふむ。でも、1番速い速度を選ぶと5〜7,000円もするわね…。
ケーブルテレビのインターネットと光回線インターネットの料金を比較してみた。
今主流の光回線サービス(1Gbps)は、【光回線ランキング上位3】と、【契約期間・縛りなしで月額料金が安いサービス2つ】を選んで比較してみました。
回線 | サービス名 | 速度(下り) | 月額料金 |
---|---|---|---|
光回線 | auひかり | 1Gbps (1,000Mbps) |
4,180円 |
ソフトバンク光 | 4,180円 | ||
ドコモ光 | 4,400円 | ||
DTI光 | 3,960円 | ||
enひかり | 3,520円 | ||
CATV | WINK | 1 Gbps |
4,730円 |
ケーブル ステーション 福岡 |
160 Mbps |
5,940円 | |
ベイコム | 160 Mbps |
5,731円 | |
スターキャット | 300 Mbps |
3,960円 | |
J:COM | 320 Mbps |
7,568円 |
※ケーブルテレビは全国各地域に500局以上あります。一例として上記5社を取り上げていますが、その他でも料金はほとんど同じです。
上記の通り、ケーブルテレビのインターネットの方が速度が遅く、料金が高いという結果になりました。
さらに注目すべきなのは、光回線サービスは安い料金であるうえに、速度が速いということです。
つまり、ケーブルテレビ回線のインターネットでは、
- 速度が遅い
- 毎月の支払いが高くなってしまう
といった悩みを持つ可能性が非常に高くなってしまうのです。
このことから冒頭でお伝えした「ケーブルテレビ回線を使ったサービスはインターネットに不向き」ということがよく分かって頂けるかと思います。
ケーブルテレビのインターネットがおすすめの人・そうでない人

ケーブルテレビ(CATV)のインターネットがおすすめの人・そうでない人を一発で確認できるようまとめました。
CATVのインターネットがおすすめの人は?
ケーブルテレビのインターネットは、以下の人にはおすすめと言えるでしょう。
- 速度にこだわりがない人
- ケーブルテレビとセットで利用したい人
ただし、速度にこだわりがないといっても注意しなければならないことが1つあります。
それは、例えば320Mbpsの速度でケーブルテレビのインターネットを契約したとしても、320Mbpsの速度は出ないということです(ベストエフォート方式と呼ばれます)。
■ ベストエフォート方式とは?
私たち個人が使うほぼすべてのサービスに採用されている方式の事で、品質に保証がない通信ネットワークのことです。
「最大速度が出せるよう最大限の努力はするが速度が出なかったり、快適な通信ができなくなった場合でも保証はしません」というものです。
回線速度の目安として、25Mbpsほど出ていれば大容量通信の代表格と呼ばれる「4K動画のネット視聴」も可能で、ほとんどのインターネット利用をカバーできます。
しかし、320Mbpsで契約しても、ベストエフォート方式であるために25Mbpsも出ない状況が多発しやすい現状があります(評判・口コミが荒れやすい根本的な理由)。

つまり、最大速度が遅いインターネットを契約するとインターネットが使いにくい状態になりやすいと言えます。
CATVのインターネットがおすすめできない人は?
- 動画や映画を快適に視聴したい人
- ゲーム機やパソコンでオンラインゲームをプレイする人
- とにかく速度や通信の安定性は重視したいという人
- お得にインターネットを利用したい人
上記に当てはまる人は、CATVのインターネットではなく光回線のインターネットを利用することが望ましいでしょう。
なぜなら、光回線のインターネットは速度が1Gbps(1,000Mbps)以上と高速である上、料金も安いからです。
さらに、光回線のインターネットを選ぶ際は利用している携帯会社が提供するインターネットから選ぶと、毎月最大1,100円の割引が適用されます。

以下の表をご覧ください。
携帯キャリア | 光回線 インターネット |
セットで使うと 毎月最大… |
---|---|---|
docomo | ドコモ光![]() |
1,100円割引 |
SoftBank | ソフトバンク光 | 1,100円割引 |
au | auひかり | 1,100円割引 |
このように、docomo・SoftBank・auユーザーであれば高額なセット割引を適用させることができます。
ですので、上記の組み合わせでインターネット契約を選んでおくだけで高品質かつ低価格なインターネット契約ができると言えます。
なお、セット割引を逃すことなく適用させる方法は以下の記事にわかりやすくまとめています。
まとめ
ケーブルテレビのインターネットは光回線サービスと比べると使っている回線の品質が劣るためどうしても速度が遅くなってしまいます。
また、速度の割に料金も高額になりがちですので、もしインターネット契約を検討しているのであれば今主流の光回線サービスが最もおすすめです。
ただ、光回線サービスを選ぶときは必ずお持ちのスマホとのセット割引を活用するようにしてください。
※docomo, SoftBank, auユーザーの場合。
また、格安SIMの人は最安値の光回線サービスから選んでおけば間違いありません。