
よくインターネットサービスのWebサイトなどで、
ベストエフォート型のサービスであり、通信速度は技術規格上の最大値…
といった記載があります。
でも一体インターネットのベストエフォート型って何なのか気になりますよね。
当ページではそんなベストエフォートについて誰でもわかるようにまとめました。

また、ベストエフォート型に悩まされないためのポイントも合わせて解説していきます。
ベストエフォート(Best Effort)の意味とは?
ベストエフォートとは、「最大の結果を得られるように努力を行う」という意味を持っています。
英語でBestは「最高の、最も良い」/ Effortは「尽力、努力」を表し、「Best Effort」は ”最高の努力” を表します。
そして、ベストエフォートは他にも様々な名称で呼ばれていて、
- ベストエフォート型
- ベストエフォート方式
- ベストエフォート型サービス
- ベストエフォート型回線
などがあります。

じゃあ、ネット回線の速度に使われる「ベストエフォート」はどういう意味になるのかしら?

「みなさんがインターネットを使う上で〇bps(回線速度)を出せるように最大の努力は行います。」という意味になります。

「努力は行います!」ということは、実際に記載されている回線速度は出ないのかしら…?保証があると安心だわ。

実は、記載されている回線速度(bps)は絶対に出ないと言っても過言ではありません。そして、万が一速度が出なくても責任は取ってくれません。

そんな…、、、ならどうして実際に出ない回線速度を記載しているのかしら…?
どうして公式サイトにはベストエフォートの値(〇bps)で記載されているの?
「実際にインターネットを使う上で公式ページに記載された回線速度(bps)が出ない」というのは、少し不思議な話ですよね…。
では、なぜ公式ページに記載された回線速度(bps)が実際に出ないのでしょうか?
それは、複数のユーザーでインターネット回線を共有することが主な原因と考えられます。

※専門用語でPDS(パッシブダブルスター)方式と呼ばれており、日本の光回線サービスで採用されている仕組みです。
1本の光ファイバーケーブル(光回線)が光スプリッタと呼ばれる分岐装置によって複数の家庭で共有する仕組みになっています。
このため、回線を共有するユーザ数が多いときやサーバが混雑したときは通信速度が遅くなります。

つまり、ベストエフォートで記載されている回線速度が出ることは100%ないといっても過言ではないのです。
ちなみに、ここでは光回線(1Gbps)を例にとっていますが…、
- ケーブルテレビのインターネット
例:J:COM - ポケットWiFi
例:WiMAXやPocketWiFi - ケータイの通信回線
例:docomo、SoftBank、au
などでも同様です。
豆知識
現在共有型のインターネット接続がメインになっていますが、通信速度が遅くなるデメリットだけを受けているわけではありません。
なぜなら共有型にすることで、安くサービスが使えるようになっているからです。

そうだったのね。でも、逆に通信速度を保証してくれるインターネットサービスもあるのかしら?
ベストエフォートとは真逆の「ギャランティー(保証型)」も存在する

ベストエフォート型とは違い、通信速度を保証する「ギャランティー(Guarantee)」が存在しています。
※ 英語でGuaranteeは「保証する」を表しています。
「ギャランティー」は様々な名称で呼ばれていて…、
- ギャランティー型
- ギャランティー方式
などが代表的です。

ギャランティー型は速度に保証があるのね!それならベストエフォート型よりこちらの方がいいわ!

そう思いますよね。ですが、この「ギャランティー型」は通信速度や品質を保証する代わりに5万~10万円もの料金が毎月かかってしまいます。

毎月5〜10万円は、さすがに高すぎるわ…。

はい。そもそもギャランティー型は、法人(会社)向けに提供されているものですので、個人が利用するケースはほとんどありません。
このように、インターネット回線には「ベストエフォート型」と「ギャランティー型」の2つがあり、それぞれ通信速度保証の有無が違います。
しかし、わたしたち個人がインターネットを利用する上で現実的なのは「ベストエフォート型」の一択となるでしょう。
ベストエフォート型のインターネットサービスで快適なのは?
私たち個人が利用できるインターネットサービスは主に以下の4種類がメジャーとなっています。
- 光回線
- ケーブルテレビのインターネット
- モバイルルーター(ホームルーター)
- モバイルルーター(ポケットwifi)
4種類ともにベストエフォート方式が採用されています。
※携帯以外のWiFi環境が構築できる代表的なサービスを例に解説していきます。

結論からお伝えすると、元々の通信速度が速い光回線ならベストエフォート方式が採用されていも「速度が遅い」とはなりにくいです。
順位 | インターネット契約 | 代表サービス |
---|---|---|
1位 | 光回線 (1~10Gbps) |
|
2位 | ホームルーター (~4.2Gbps) |
|
3位 | ポケットWiFi (~2.7Gbps) |
|
4位 | ケーブルテレビの インターネット (~320Mbps) |
※()はベストエフォートの速度値|光回線=FTTH
CATV(ケーブルテレビ)のインターネットはおすすめできない理由

実は、CATV(ケーブルテレビ)会社は基本的にテレビの会社であり、インターネットに特化した会社ではありません。
代表的な例:「J:COM」
ケーブルテレビのインターネットにも光回線が一部利用されていますが、基本的には同軸ケーブルと呼ばれるケーブルテレビ回線が自宅までつながります。
そのため、最大の通信速度は320Mbpsとなり、固定回線であるにも関わらず速度が遅いです。
もし、速度面で快適なネットライフを過ごしたいのであればケーブルテレビ(CATV)のインターネット契約ではなく、光回線やポケットWiFiといったインターネットに特化したサービスをおすすめします。
※詳しくは「ケーブルテレビはインターネットに不向き!?高くて遅い仕組みってなに?」で解説しています。
ベストエフォート型サービスに迷わされたくない人は、速度データを見ながらサービスを選ぼう!
ベストエフォートが採用されているために、どのサービスを選べば大丈夫なのか不安になる人も多いかと思います。
しかし、現在では様々なサービスが契約されており、日本各地でスピードテストなるものが行われています。
つまり、今なら実際に計測された各サービスの通信速度統計データをもとに光回線を選ぶことが可能です。
もし、少しでも通信速度にこだわりがあるのであれば、
- 実際に使っている人の口コミ
- 実際に使っている人が出した速度のデータ
などを参考にしてサービスを選べば最も望ましい選択ができるでしょう。

なるほど。確かに実際に出る通信速度が見れるなら安心できるわね!
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