
光回線を使ったサービスの種類って本当に多くてわかりづらい!そんなイメージがありますよね。
例えば、ドコモ光、auひかり、ソフトバンク光、ビッグローブ光…
というように挙げるとキリがないです。

「〇〇光」っていうサービスが多すぎてどれを選べばいいのかよくわからないわ…。

でも実は、光回線のサービスは大きく分けて2種類にまとめられているのです。
ズバリ、
- NTTが提供する光回線
- 電力会社が提供する光回線
たったこの2種類だけなのです。

この大枠さえ押さえておけば光回線の種類を簡単に把握することができますよ!
まず、光回線の種類は2つだけ!

冒頭でもお伝えしましたが、光回線は大きく分けて以下の2種類に分かれています。
- NTTの光回線
- 電力会社の光回線
「光回線」と言われると、インターネットが使えるサービス自体をイメージする人は多いと思います。
しかし、光回線とはサービス名ではなく光ファイバーケーブルという回線の種類のことを指しています。

そして、私たちがインターネットを利用する際に使っている光回線(光ケーブル)は基本的にNTTか電力会社のどちらかが所有しています。

ふむふむ。じゃあNTTと電力会社のうち、どちらの光回線を使うかは自分で選ぶことになるのかしら?
マンションなどの集合住宅の場合は、建物にNTTもしくは電力会社のどちらの光回線設備が導入されているかによって利用できるサービスが決まってくることがほとんどです(マンションタイプ)。
一方で、一戸建てにお住まいの場合は、提供エリア内であればNTT・電力会社問わず、どちらの光回線でも使えます(ファミリータイプ)。

なるほど。それじゃあNTTの光回線を使ったサービスと、電力会社の光回線を使ったサービスにはそれぞれどんなサービスがあるのかしら?

それでは、具体的なサービス名や提供エリアなどを確認していきましょう。
光回線を使って提供されるインターネットサービスは4種類押さえておけば問題なし!
光回線を使ったインターネットサービスは以下の4種類に分かれます。
- NTTの光回線を使った「光コラボレーションサービス」
- 電力会社の光回線を使ったインターネットサービス
- NTT&電力会社の光回線を使った「auひかり」
- NTTの光回線を新技術で高速化した「NURO光」

それぞれのサービスについて以下にて順々に確認していきましょう。
1.NTTの光回線を使ったインターネットサービス=光コラボレーション
NTTグループはかつて日本電信電話公社と呼ばれ、政府の管理下で日本の回線産業を支えてきました。
こういった背景があることから、NTTの光回線は日本全国47都道府県に普及しています。

日本全国の電柱にNTTの光回線が通っているのです。
ちなみにこの光回線を使った有名なサービスが「フレッツ光」という光回線自体を提供するサービスです。

しかし、「フレッツ光」を契約してもインターネットは使えません。

どうしてかしら…?

インターネットを利用するには「光回線」と「プロバイダー」が必要になるからです。

じゃあ「フレッツ光」だけ契約してもプロバイダーも別に契約しないといけないわね。2社との契約かぁ…

そうなんですが、ここで本題に入ります!
従来(2015年)までは光回線を提供する「フレッツ光」を扱うNTTと、プロバイダーサービスを提供する会社、合わせて2社と契約して初めてインターネットが使えました。
しかし、これではインターネットを利用するために2社と契約する必要があるため、正直面倒で、ややこしいですよね…。
これらの悩みを解消するために、NTTの光回線とプロバイダーをまとめて提供する「光コラボレーション」が始まったのです。

光コラボレーションには以下のようなサービスがあります。
(NTT系列の光回線サービス)
サービス名 | 提供エリア | 光回線の種類 |
---|---|---|
ドコモ光
![]() |
47都道府県 | NTT系列 の光回線 |
ソフトバンク光 | ||
ビッグローブ光 | ||
楽天ひかり | ||
@nifty光 | ||
エキサイトMEC光
![]() (縛りなし) |
||
DTI光
![]() (縛りなし) |
||
enひかり
(縛りなし) |
||
…etc |
※「光コラボレーションサービス=NTT系列の光回線を使ったサービス」です。
当ページではまとめて「NTT系列の光回線サービス」と呼んでいきます。
これらNTT系列の光回線サービスはNTTの光回線とプロバイダーをまとめて(ワンストップで)提供してくれるため、2社別々に契約する必要がありません。
ちなみに、NTT系列の光回線サービスは全国エリアで利用できるため、他県への引っ越しがあっても継続して使える可能性が一番高いという特徴があります。
また、集合住宅の場合であっても建物内にあらかじめ設備が導入されていることが多いため基本的に全国エリアで利用することができます。

NTT系列の光回線サービスを選んでおけば、全国どこに住んでいても安心して使えそうね。

これでNTT系列の光回線サービスはバッチリです。次は「電力会社の光回線」を見ていきましょう!
2.電力会社の光回線を使ったインターネットサービス
電力会社はわたしたちの日常生活を支える大切な電気を供給してくれています。
そのためには電柱を所有する必要がありました。
そこで電力会社たちは思いつきました。
「電柱を所有しているのなら光回線も作ってしまおう」と。
そこで生まれたのが「電力会社の光回線」です。
さらに電力会社は考えました。
「お客さんにプロバイダーを別に契約してもらうのは手間がかかる」と。
そこで電力会社は光回線に加え、プロバイダーもまとめて提供しはじめました。
そのサービスを「電力会社系列の光回線サービス」と呼びます。
サービス名 | 提供エリア | 系列 |
---|---|---|
コミュファ光
![]() |
中部地方 | 中部電力 |
eo光
![]() |
近畿圏 | 関西電力 |
ピカラ光
![]() |
四国 | 四国電力 |
メガエッグ
![]() |
中国地方 | 中国電力 |
BBIQ
![]() |
九州地方 | 九州電力 |

地域によって電力会社も異なるので、提供される光回線サービスの名前も変わってくるのが特徴です!

つまり、電力会社系列の光回線サービスは、地域に根付いた光回線サービスということね。
電力会社の光回線サービスについて詳しくは以下のページにて解説しています。

そういえば電力会社の光回線サービスは、関東や北海道にはないのね?

はい。関東や北海道エリアは、auひかりというサービスがカバーしていますよ。
3.NTT&電力会社の光回線を使った「auひかり」
ちょっとわかりづらいのが「 auひかり 」というサービスです。
auひかりは厳密にいうと、NTT系列の光回線サービスでもあり、電力会社系列の光回線サービスでもあります。
どうしてかというと、auひかりはNTTの光回線も必要であれば借りて使うし、電力会社の光回線も使っている特殊なサービスだからです。
わかりやすく言うと、「NTT系列の光回線&電力会社系列の光回線サービス」と言ってもよいでしょう。

auひかりって名前だからソフトバンク光やドコモ光と同じNTT系列の光回線サービスだと思っていたけど違うのね。
そもそもauひかりを運営するKDDIは携帯会社として有名ですが、電力系通信事業者の幹事会社でもあることから、電力会社の回線も独自に使える体制があります。
そのため、電力会社の回線で提供できるエリア・物件に関しては電力会社の光回線を使い、
厳しいときは、光コラボレーションサービスと同じようにNTTの光回線を借りてauひかりを提供します。
先ほどの話に戻しますが、関東・東北・北海道には電力会社系列の光回線サービスはありませんでしたね。
ですので、そのようなエリアでは「auひかり」が提供エリア内となっています。
一方で、地方の電力会社が光回線を提供している以下のようなエリアではauひかり(一戸建て)を導入することは基本的にできません。
auひかり (ホーム) 提供外エリア |
都道府県一覧 |
---|---|
東海 | 愛知県・岐阜県 三重県・静岡県 |
関西&近畿 | 滋賀県・京都府・大阪府 兵庫県・奈良県・和歌山県 |
その他 | 沖縄県・長野県 |
また、マンションタイプなら47都道府県に対応していますが、実際に導入されている物件はNTTと比べて少ないのが現状です。
4.NTTの光回線を新技術で高速化した「NURO光」
「
NURO光
」はNTTの光回線を特殊な技術で高速化した光回線サービスです。
通常、NTTが提供している光回線の通信速度は1Gbpsなのですが、NURO光は2倍の2Gbpsの最大速度で提供されています。(上りは1Gbps)
「とにかくインターネットの速度が速い!」という点が特徴的です。
※ NURO光の速さは【2023最新】人気光回線9社の速度比較|実測値データは裏切らない!でも明らかになっています。
また、SONYグループのソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が運営しています。

利用可能エリアは全国ではありませんが、通信速度が格段に速いこともあって利用者満足度は他社と比べて高くなっています。
NURO光 提供エリア (都道府県一覧) |
|
---|---|
関東 | 東京都・神奈川県・千葉県 埼玉県・茨城県・栃木県 群馬県 |
東海 | 三重県・岐阜県・愛知県 静岡県 |
関西 (近畿) |
大阪府・京都府・兵庫県 奈良県・滋賀県 |
中国 | 広島県・岡山県 |
九州 | 福岡県・佐賀県 |
その他 | 北海道 |
光回線を使ったインターネットサービスについて一旦まとめると…
- 光回線の種類は、NTTの光回線と電力会社の光回線の2種類だけ!
- 光回線が使われているサービスは以下の4種類!
└ NTT系列の光回線(光コラボ)
└ 電力会社系列の光回線
└ auひかり
└ NURO光 - ※auひかりはNTTの光回線と電力会社の光回線を地域によって使い分けている特殊なサービス
- ※NURO光はNTTの光回線を高速化して利用できるサービス
ちなみに、光回線サービスの中には1Gbpsだけでなく5Gbpsや10Gbpsの速度が出るサービスを提供しているところもあります。
しかし、一部エリア限定の提供となっているため契約者数もまだまだ少ないのが現状です。(2023年2月現在)

これで光回線の種類や、光回線を使ったサービスの種類はバッチリです!
光回線の種類から分かるリアルなおすすめNo.1は…

光回線を使ったサービスの種類はよくわかったけれど、結局のところどれを選べば良いのかしら?

それは、「自分が利用している携帯会社が提供する光回線サービス」がNO.1だと言えます。
理由は明確で、スマホとのセット割引ができないサービスを選んでしまうとインターネット料金が高くなるリスクがあるからです。
ですので、携帯会社が提供する光回線サービスを使うことで毎月の割引を受けるのがベストだと言えます。
- docomoユーザーなら「ドコモ光」がNo.1
- SoftBankユーザーなら「ソフトバンク光」がNo.1
- auユーザーなら「auひかり」がNo.1
また、実際にみなさんがそのようにして光回線サービスを選んでいるという事実もあります。
何百社あるNTT系の光回線サービスのうち、70%以上がドコモ光とソフトバンク光の2社だけで占められているからです。
つまり、セット割引のないサービスは総合的に高くなってしまうためあまり契約されないのです。

セット割を適用させてインターネットを開通させる手順をご覧になりたい人は以下の記事を参考にしてみてください。
※ docomo、au、SoftBank以外のスマホをご利用中の人は以下のページをサービス選びの参考にしてください。
【豆知識】本当に光回線の種類に入るのか?と間違われやすいサービスについて解説!
当ページでは光回線の契約をするうえで知っておきたい種類についてまとめました。
今メジャーで「光回線!」と言われれば上記でまとめた種類だけ把握しておけば全く問題ありません。
しかし、まれに「光回線の種類に入るのかどうか分かりづらいサービス」なんていうのがあります。
どんなサービスかというと、
- J:COMで有名なケーブルテレビのインターネットサービス
- LANケーブルを壁につなぐだけで使えるインターネットサービス
- マンションで使える無料インターネットサービス
- その他「光」という文字が説明に使われているサービス

正直言ってこれらは光回線サービスと呼べるのかが難しいところです。

このページで取り上げなかったのには理由があるのね。

それは、極端にいうと本当の光回線サービスではないからです!
ちょっと難しい用語も出てきますが、イラストを使って誰でもわかるように解説していきますね。
今最もメジャーな光回線サービスはFTTHと呼ばれる。

FTTH…難しそうな単語だわ…

日本語では「部屋(Home)まで光ファイバーケーブルが直接つながっている」という簡単な意味です。
FTTHの読み方
FTTHはファイバー・トゥ・ザ・ホーム(Fiber To The Home)と読みます。
Fiber(光ケーブル)To(繋がっている)The Home(家まで)と考えて頂いて問題ありません。

あら、意外と簡単ね。でもどうしてさっきからHだけ赤くしてるのかしら?

FTTHじゃないと高品質な光回線サービスとは言えないのです!以下のイラストを見てください。

部屋に光回線がどのぐらいの割合で使われているのかを表すイラストになります。

FTTHは光回線の使われている割合が多いわね。部屋まで直接繋がっているわ!

その通りです!当ページで紹介した光回線の種類は「部屋まで光ファイバーケーブルが直接繋がっている」FTTHです!

じゃあ、他の光回線と間違われやすいサービスは “部屋まで光ファイバーケーブルが直接つながっていないサービス” ってことかしら…
J:COMなどのケーブルテレビ会社のインターネットはFTTNという種類に入る
J:COMなどのケーブルテレビ会社が提供しているインターネットは、FTTNとなります。
簡単に言うと、光回線は途中までしか使われていません。
光回線ではなく途中からメタリックケーブル(同軸ケーブル)が使われているため、インターネットの回線品質がどうしても低下してしまうのです。
※当ページで取り上げた今メジャーな光回線サービス(FTTH)と比較した場合のお話です。

同じ光回線を使ったサービスでもこんな違いがあったなんて…
J:COM NETの公式ページに書かれている内容を抜粋してみました。
J:COM NETは幹線部に光ファイバーを使用し、お客さま宅の近くからは同軸ケーブルを使用するHFC方式(光・同軸ハイブリッド方式)を採用。ハイスピードで安定した通信を実現します。
※HFCはFTTNのことを指します。
このように「光ファイバーを使用」と明記されています。
しかし、お客さま宅の近くからは同軸ケーブルを使用するとも書かれています。
つまり、途中から光回線は使っていません!ということなのです。

ここで知っておいてほしいことはたった1つだけ! J:COMなどのケーブルテレビ会社のインターネットは、FTTHの光回線サービスと比べると回線品質が落ちる!ということです。
マンションでLANケーブルを壁に挿すだけでネットが使えるサービスはFTTBという種類
マンションに入居したらすぐにネットが使えるサービスはよくありますよね!
LANケーブルを壁に挿すとすぐにインターネットが使える便利なやつです^^
すぐに光インターネットが使えるなんて、本当に恵まれた物件だなぁ…と誰もが思いますよね。
しかし、光回線は部屋まで直接つながっていません!
当ページで紹介してきた光回線サービス(FTTH)と比べると回線品質はもちろん落ちてしまいます。
FTTBではマンション内の共有スペース( MDF室)まで光ファイバーケーブルが繋がっているのですが、そこから各部屋まではLANケーブル(メタリックケーブル)を使用しています。
これはFTTHと比べると大きな差が出てしまいます。
無料インターネットや、LANケーブルを挿すだけで使えるインターネットは「遅い!」と言われる理由は明らかなのです。

LANケーブルを挿せばすぐに使えるインターネットは、FTTHの光回線サービスと比べると回線品質が落ちる!ということです!

つまり光回線サービスは当ページで紹介していたFTTHなるものが高品質で、今最も契約されているということね!

その通りです!「光」とどこかしらに書いていたら全部同じ光回線だ!と思われがちですが、実際には違うのです。

間違って契約すると大変だわ…。
【まとめ】FTTH > FTTB > FTTN
回線の構成 | 品質 | 光回線サービスの種類 |
---|---|---|
FTTH | 高 |
|
FTTB | 中 |
|
FTTN | 中 |
|
※光回線サービスを申し込んで「VDSL方式での提供です」と言われた場合は電話回線を利用したFTTBとなります。

だからこのページではFTTHの光回線のみが紹介されているのね!

その通りです!「部屋まで光ファイバーケーブル(光回線)が直接つながっている」ことで本当に高品質なインターネット通信を行うことができるのです。
最後に:
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
最後の最後に、「どうして光ファイバーケーブルが部屋まで直接繋がっていることが大切なのか」をお伝えして終わります。
まず、以下はWikipediaに記載されている光ファイバーケーブルの特徴となります。
電磁気の影響を受けずに極細の信号線で高速信号が長距離に伝送出来る
身の回りに起きているほとんどすべての現象が電磁的現象と呼ばれているぐらいです。
※ ここで、電磁気について詳しく知る必要はありません。
要は、光回線(光ファイバーケーブル)は外部の影響を受けにくいため、高品質な通信を実現できるということです。
ですので、光ファイバーケーブルが部屋まで直接繋がっていることが大切なのです。
※これはNTTの工事担当者が工事を行っているときに撮影させて頂いた写真です。
この髪の毛のように細い光回線がインターネット産業を支えていると思うと、本当に感動しますね。

もし光ファイバーケーブルを見たい!触りたい!という人は本当に気を付けてください!指に刺さると立ち直れないほどの激痛が走るとのことです!