
ネット回線の通信速度を調べていると、
- 「下り」(くだり)
- 「上り」(のぼり)
という言葉を見かけますね。
なぜかというと、通信速度は、
- 下り速度
- 上り速度
上記の2種類が存在しているからです。

一般的に通信速度といえば、上り速度・下り速度の2つで構成されているのです。
当ページでは、上り・下りの違いをイラストや具体例をもとに解説していきます。
下り(ダウンロード)速度とは?
まず、「下り」とはインターネット上からデータを受信することを言います。
また、インターネット上からデータが下りてきて(Down)、端末に転送されるので(Load)、ダウンロード(Download)とも呼ばれます。

なるほど。じゃあ下り(ダウンロード)の速さを表す言葉が「下り速度」というわけね。

その通りです! 実際に具体例を見ていきましょう。
どんなときに「下り速度」が使われる?
下り(ダウンロード)速度は下記のようなケースで使われます。
- LINE・メール・メッセージを受信する
- Webページを開く
- 画像を見る
(インスタグラム・ツイッターなど) - 動画を視聴する
(Youtube、Amazon Prime Videoなど) - アプリやソフトをダウンロードする
- オンラインゲームをする
上記のように、文字・画像・動画などのデータを受信するときに使われるのが「下り(ダウンロード)速度」です。
たとえば、Webサイトを見るときはインターネット上にあるWebサイトのデータを受信するので、下り速度が大切になります。
そのほか、アプリやサービスで(文字・画像・動画など)のデータを読み込むときも同じです。
つまり、ネットを使っていて読み込み(受信)が遅いなと感じたら、下り速度が原因だということです。

なるほど。 ネット上から何かしらを受信するときは全て「下り速度」が大切になるのね。

その通りです! 次に「上り速度」について見ていきましょう。
上り(アップロード)速度とは?
「上り」とは、端末からインターネット上へデータを送信することを言います。
また、端末からインターネットにデータを上げて(Up)、転送するので(Load)、アップロード(Upload)とも呼ばれます。

じゃあ、上り(ダウンロード)の速さを表す言葉が「上り速度」というわけね。

はい。 具体例を見ていきましょう。
どんなときに「上り速度」が使われる?
上り(アップロード)速度は下記のようなケースで使われます。
- LINE・メール・メッセージなどを送信する
- 画像や動画を投稿する
(インスタグラム・ツイッター・Youtubeなど) - インターネット上に写真や動画などを保存する
(オンラインストレージと呼ばれるサービス)
上記のように、文字・画像・動画などのデータをインターネット上に送信する時に使われるのが「上り(アップロード)速度」です。
基本的には、「自分の端末上にあるデータを送信するときに、上り速度を使う」と考えて頂ければ大丈夫です。
たとえば、LINEでは自分が端末上で入力した文字を相手に送信しますよね。
また、ツイッターやインスタグラムの投稿では、端末上にある画像や動画をネット上に投稿します。
その他では、最近普及してきたオンラインストレージと呼ばれるサービスでも上り速度が使われます。
オンラインストレージとは、インターネット上にデータ(ファイル・画像・動画)を保存できるサービスです。
iPhoneをお使いであれば大多数の人が無意識に利用している「iCloud」や、だれでも写真や動画をネット上に保存できる「Googleフォト」などが該当します。

なるほど。ネット上へ何かしらを送信するときは全て「上り速度」が大切になるということね。
下り・上りの違いをまとめると…
「下りは受信・上りは送信」といった違いがあります。
なお、日常的には下り(ダウンロード)の方が圧倒的に多く利用されています。
実際に総務省の統計調査によると、上り(アップロード)と比べて、下り(ダウンロード)は約8倍の利用量だと証明されています。(2019年11月時点のトラフィック)
一番多い緑色のグラフが下り(ダウンロード)の総データ量:12,650Gbps
オレンジ色が上り(アップロード)の総データ量:1,571Gbps
※上記の数値は推定値です。
このことから、通信業界では「通信速度 = 下り速度」として当たり前のように考えられることが多いです。
初心者は下り速度を重視し、上級者は上り速度も考慮すべき理由
下り(ダウンロード)は、私たちが利用する大半のサービスやアプリで活躍します。
そのため、下り(ダウンロード)速度が高速な方が快適にネットを楽しめます。
しかしながら、上り(アップロード)は日常的な利用目的ではあまり使いません。

上り(アップロード)速度が遅くてもネットは快適に楽しめるのです。(最低限1Mbps以上あれば十分です。)
※ ただし、上り(アップロード)速度が求められるケースもある!
上級者向けにはなりますが、上り(アップロード)速度が求められる例外なケースもあります。
たとえば
- Youtubeなどの動画視聴サイトでネット上に動画をアップする機会が多い。
- 仕事で大容量のデータをオンラインストレージに保存することが多い。
- メールなどで大容量のファイルを添付することが多い。
といったケースです。
このようなケースでは上り速度が高速でなければ、データの送信のためにかかる時間が劇的に伸びてしまいます(待ち時間)。

上り(アップロード)速度は、仕事向けの利用目的で使うことが多そうね。

はい。仕事で上り(アップロード)を使いそうな人は、必ず上り(アップロード)速度も重視しましょう。
サービス別における下り・上り速度の違いを一発確認!
サービス別における、下り・上り速度の違いを一発で確認できるようにまとめておきました。
種類 | 下り速度 (ダウンロード) |
上り速度 (アップロード) |
---|---|---|
光回線 | 1Gbps~ | 1Gbps~ |
ポケットWi-Fi | 558Mbps | 30Mbps |
ホームルーター | 558Mbps | 30Mbps |
CATV回線 (ケーブルテレビ) |
320Mbps | 10Mbps |
無料で使える 光インターネット (マンション) |
100Mbps | 100Mbps |
光回線:光配線方式
ポケットWi-Fiとホームルーター:今人気で高速のWiMAXを参考(電波は容量制限なしのWiMAX2+)
ケーブルテレビ回線:J:COMの最速プラン(320M)を参考にしています。
無料で使える光インターネット(マンション):メインのLAN配線方式を想定して記載。
下り・上り共に最も高速なのは「光回線」
下り・上り速度ともに高速なのは、自宅でインターネット(WiFi)が使い放題できる「光回線」です。
自宅に光回線のネット環境があれば、
- 映画や動画が途中で止まることなく快適に視聴できる。
- オンラインゲームがサクサク楽しめる。
- Web会議やオンライン授業などで重い・遅いといった悩みを抱えにくくなる。
というように、リスクなしのネット利用ができるようになるでしょう。
光回線については「失敗しない光回線の選び方・開通手順ガイド」を確認してください。
また、より高速な光回線サービスを求める人は以下のページで速度比較ランキングを確認しましょう。
光回線が利用できないなら「ポケットWiFi」や「ホームルーター」もアリ!
ポケットWiFiやホームルーターは下り(ダウンロード)速度は高速ですが、上り(ダウンロード)速度は普通です。
ですので、
- 光回線の工事ができなかった。
- 工事不要ですぐにWiFiを使い始めたい。
- 同時にネットを利用する人数が1~2人。
- 外出先でネットを使うことがある。
という場合に検討すると良いでしょう。